親知らずを抜歯して、痛みが激しく続くのか、痛みをあまり感じずに済むのか。
それは、どこの歯医者を選ぶかで変わってくるでしょう。
私も初めて親知らずを抜歯した時は、本当にこの歯科で良いのか?
と不安になり、色々と調べました。
数ある歯医者から、どこを選べばよいのか?
実は、抜歯する歯医者を選ぶポイントがあるんです。
そこで、今回は、私が、かかりつけの歯医者さんから聞いた「痛い思いをしないための病院の選び方」をシェアします。
患者からの視点ではなく、医者からの視点で見た歯医者の選び方です。裏事情もこっそり教えてもらったので、親知らずの抜歯手術を受ける際のご参考にして頂ければ幸いです。
親知らず抜歯手術の歯医者の選び方は?
まず、親知らずを抜く時の歯医者は、大きく分けて2つ。
私が抜歯したのは、普段から通う近所の歯科クリニックでした。
抜歯の体験者に聞くと、近所の歯医者から大学病院を紹介されて、そこで手術を受けた人も多いですが、実際には、町の歯医者さんでも、抜歯はしてもらえます。
では、親知らずを抜歯するのに、近所の歯科クリニックと大学病院、どちらが良いと思いますか?
答えは…、半々です!
なんだ、そりゃ!!
と怒らないで下さいね。
これは本当のことです(笑)
では、大学病院での勤務を経て独立開業した歯医者さんの話をもとに、それぞれのメリット、デメリットなどについて、まとめます。
親知らず抜歯手術のリスクとは?
近所にある歯医者さんは、親知らずの抜歯手術をするところと、大学病院などを紹介するところの二つに分かれます。
それは、なぜか?
私たちにとって、親知らずの抜歯はあまり良いものではないですが、医者にとっても、抜歯手術はリスクを伴うものなんです。
リスクとは、「手術に失敗するリスク」です。
今は、医学が発達しているので、「失敗」というと大げさかも知れませんが、実際、「失敗」を恐れて、手術を行わない歯医者がいると言います。
町の歯医者や大学病院のメリット・デメリットの話の前に、このことを理解したほうが分かりやすいので、続けてお話しします。
親知らずの3タイプによってリスクは違う
前回の記事で、親知らずには3タイプあると説明しました。
抜歯手術の難易度も①→②→③と増していきます。
例えば、「横向き埋没」型の抜歯手術は、私の場合、以下の手順でした。
- 局部麻酔
- 歯茎の切開
- 親知らずの上側を切断
- 顎の骨を削る
- 根を抜く
- 歯茎を縫う
私は、幸い、良い医師に巡り会えて、手術は成功。
手術中の痛みは全くなく、抜歯後の痛みも最上限で済みました。
しかし、親知らずの生え方は人それぞれ。
この横向き型は、なかなか抜けない場合もあります。
さらに、親知らずが虫歯になり炎症を起こしている場合は、手術中に痛みを伴うこともあると言います。
つまり、先ほど言った医者にとってのリスクとは、こうしたケースのことです。
え?それって医者にとってのリスクではなく、患者にとってのリスクではないの?
と思ったかもしれません。
確かに、患者にとっては文字通り「痛い」経験です。
歯科医師は物理的には「痛く」はありませんが、後々、歯科クリニックとしてはダメージがあると言うんです。
どういうことなんでしょうか。
もし、あなたが親知らずを抜歯した時に、手術中も、ものすごく痛くて、抜歯後も激しい痛みが一週間も続いたとなれば、もう2度と、親知らずは抜きたくないと思いますよね。
同時に、手術を受けた歯医者にも、2度と行きたくないと思うでしょう。
医師から見たリスクとは、こういうことだそうです。
仮に100人の手術が何の問題もなく成功しても、1人の手術が、うまく行かずに、その人が「あそこの歯医者はダメだ」と触れ回ったら、どうなりますか?
そのクリニックの評判は落ちてしまいますね。
町の歯科クリニックは、基本的に、近所の人たちが患者さんです。
ですから、たとえ医師が確かな技術があったとしても、口コミや評判が悪くなることで、患者さんが他の歯医者さんにうつってしまうことも考えられます。
ですから、そうしたリスクを負ってまで、親知らずの抜歯手術をしない歯科医もいるということです。
このことを理解した上で、歯医者選びをすると色々と見えてきます。
親知らず抜歯!近所の歯医者の選び方は?
では、実際に、近所の歯科クリニックを選ぶポイントは?
歯科には、「一般歯科」と「口腔外科」があります。
一般歯科とは?
一般歯科は、虫歯や歯周病の予防・治療などを行います。
ホワイトニングや矯正なども含みます。
口腔外科とは?
口腔外科(こうくうげか)は、口の中だけでなく、顎(あご)や顔面に至る疾患の治療を行います。
一口に歯医者と言っても、「一般歯科」だけを専門にやっているのか、「口腔外科」に力を入れているのか、様々です。
結論から言うと、親知らずの抜歯は、
「口腔外科」がある歯医者で受けたほうが良いでしょう。
もちろん、親知らずの抜歯手術は、「一般歯科」でも受けられますが、「口腔外科」を標榜しているクリニックは、それだけ難しい手術を行う技術や環境があるという事です。
親知らず抜歯!大学病院のメリット・デメリット
基本的に、「一般歯科」でも「口腔外科」でも、親知らずの抜歯手術は受けることができます。
しかし、これまでお話ししたように、クリニックによっては、抜歯手術のリスクを負わずに、大学病院を紹介するところも多いです。
大学病院では、難しい手術をする設備環境や、技術の高い医師もそろっています。
このように聞くと、親知らずの抜歯手術は、大きな大学病院で受けたほうが良いと、思うかもしれませんが、そうとも限りません。
大学病院は、町のクリニックに比べて、医師が多いですが、逆に経験の浅い若い医師も多いです。
親知らずの抜歯は、医師の経験値や治療方法が、その後の痛みの大小に大きく関わってくると思いますので、
手術を受けるなら、経験豊富な医師が良いに決まっています。
親知らず抜歯手術!歯医者の選び方まとめ
以上のことから、私の考えをまとめます。
親知らずの抜歯は、手術だけではなく、手術前の説明や、手術後のアフターケアまで、きちんとやってくれる歯医者が望ましいです。
そういう意味では、信頼できる、かかりつけの医師を見つけるのが一番です。
私が、これから親知らずを抜歯するとしたら、以下の手順で歯医者を探します。
- 近所で「口腔外科」を掲げているクリニックを探す
- ホームページを見て、「親知らず抜歯」について書かれているか見る
- 電話または実際にカウンセリングを受け、治療方法を聞く
- 納得すれば、そのクリニックで手術
- 納得できなければ、別のクリニック、または大学病院を探す
ホームページなどで、きちんと抜歯手術の説明がされていたりすると安心ですよね。
実際、私が手術を行ったクリニックでは、院長の言葉で、「痛みを軽減させるための治療を心がけている」旨が書かれていて、安心したのを覚えています。
親知らずの抜歯は、私のように、うまく行けば、ほとんど痛みを感じずに済みます。
逆に、選んだ歯医者が悪かったりばかりに、耐え難い痛みと長時間つきあう羽目になった人も多くいます。
後で後悔することのないよう、自分で納得した歯医者を選び、きちんと親知らずを抜いてもらいましょうね!
抜歯後の痛みについては、こちらで体験談を語っています。
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